こんにちわ。盛岡在住ブロガーのけんくん(@kenkun_blog)です。
前回記事に引き続き、テーマは「オーダースーツ」です。
本日はオーダーの【当日編】です。
お店に行き、どのような手順でオーダーするかをポイント付きで解説します。
当記事は5分くらいで読めますし、オーダースーツへのハードルが下がります。
まずはご一読を!
【オーダースーツ】当日の持ち物

既にスーツをお持ちの場合は一式持参しましょう。
- スーツ上下
- ワイシャツ
- 靴
はじめてのお店でスーツを購入する場合、普段着てるスーツのサイズ感を共有しておくと便利です。
採寸して仕立てるといってもサイズ感をタイトにもルーズにもできます。
店員さんにお任せの場合、1着目はある程度のゆとりを持ったサイズ感で作り、それを基準に2着目以降で好みのサイズ感に調整していきます。
もし最初からイメージするサイズ感があるなら店員さんに考えを共有します。実際に着用してるスーツを用いることで、イメージを共有しやすいです。

【オーダースーツ】オーダー手順

以下はオーダー手順です。(イージーオーダーを例として使用)
※各工程の順番はお店によって前後
- 生地選び
- デザイン決め
- 採寸
- オプション選択
- 会計と納期確認
詳しい説明、ポイントは次節以降に記載します。
【オーダースーツ】生地選び

オーダーの中で一番楽しく、でも一番難しいのが「生地選び」です。
生地はバンチブックと呼ばれる生地冊子から選びます。

長方形にカットされた生地は、無数の種類があり、色合い、素材、織り方などに特徴があります。
また季節によっても生地が異なるため、春夏・秋冬でバンチブックも切り替わります。
生地選びのポイントは
- 素材
- 色・柄
- 価格
素材は「ウール100%」がおすすめです。
リーズナブルな生地であれば、ポリステル混のものがありますが、生地の質感があまり良くありません。
色・柄は前回記事の【準備編】をご覧ください。(事前にイメージしたもの)
生地の柄の有無はスーツに合わせるワイシャツとの組み合わせで考えるとよいです。
柄(スーツ)×柄(シャツ)は見た目がうるさくなるので、どちらかを無地にするべきです。
最後に価格です。
オーダースーツの価格は「仕立て代+生地代」で決まります。
海外ブランドの生地はカッコいいですが高価です。 予算内に収まるかどうか、この時点で確認します。
最後に1つだけ注意点を書きます。
生地選びの難しさは、スーツとして仕上がった際のイメージが湧きづらいところです。
あまり派手な生地を選ぶと仕上がった際にイメージと異なる場合もあるので、ご注意ください。

以前ブルーの光沢ある生地でスーツを仕立てたら、テカテカのホストみたいなスーツに仕上がってしまいました・・・。みなさん、ご注意ください。
【オーダースーツ】デザイン決め
ジャケット
デザインの幅はお店により異なりますが、代表的なポイントを紹介します。
① 型
「シングル」もしくは「ダブル」があります。


利用目的で選択します。
ビジネス用途を含め一般的なものを求めるなら「シングル」がおすすめです。
おしゃれに着こなすなら「ダブル」。
スーツではありませんが、ジャケットのみダブルで仕立てて、私服で着るとカッコいいです。(私も欲しい)
② ラペル(襟元)
主に4種類から選びます。
- ノッチドラペル
- セミノッチドラペル
- セミピークドラペル
- ピークドラペル




一般的には「ノッチドラペル」をおすすめします。
お祝い事などドレッシーなスタイルなら「ピークドラペル」です。「セミノッチ」、「セミピーク」についてはその中間のため、好みで選びます。
ラペル幅の指定も可能です。
ネクタイの着用を前提とする場合、ネクタイ幅とラペル幅合わせることをおすすめします。
極端に狭い、広い幅にするとバランスが悪く見えます。

以前、流行の細いラペルにした結果、ネクタイとのバランスが悪く・・・カッコ悪い着こなしになりました。(やり過ぎはよくない)
③ ポケット
5種類のポケットから選ぶことができます。
- フラップポケット
- スラントポケット
- チェンジポケット
- ノーフラップポケット
- パッチポケット





一般的に「パッチポケット」はカジュアルジャケット単体で作る場合に用います。
上下セットアップのスーツの場合は、上記以外のポケットを選択します。
「スラントポケット」がおすすめです。
ポケットが斜めデザインのため、腰回りがすっきりし、体型をシャープに見せます。
※ポケットに関しては、好みで選択して構いません。
パンツ
デザインの幅はお店により異なりますが、代表的なポイントを紹介します。
① 裾の形
「シングル」もしくは「ダブル」を選択します。

一般的にはビジネス、フォーマルともに対応できる「シングル」をおすすめします。
裾をロールアップした「ダブル」はカジュアル仕様いわれています。
ダブル誕生の由来
アメリカの晩餐会に出席した英国貴族が雨で裾が汚れることを嫌って裾を曲げていたこと
英国下院議員のルイスハム子爵が雨でぬかるんだパドックで裾汚れを防ぐために折り曲げたこと
スコットランドの貴族がスポーツハンティング中に裾が汚れないように折り曲げたこと
欧米ではダブルが一般的です。
海外のスナップ写真を見ても、イタリア人のスーツの足元はダブルが多いです。
② ポケット
腰位置のポケットの代表は以下の3パターンです。
- バーチカルポケット
- スラントポケット
- Uポケット



ビジネス用途であれば「バーチカルポケット」、もしくは「スラントポケット」がおすすめです。
ポケットに手を突っ込む方であれば、斜めデザインの「スラントポケット」の方が手を入れやすいです。
お尻位置のピスポケットは以下のスタイルから選ぶことができます。
- フラップ(蓋)
- 釦止め


左右のピスポケットのスタイルは、ビジネス用途であれば、フタなし左釦止めが基本です。
釦止めは、デザインとしてのアクセントの他、ポケット口の開きを防ぎます。
ピスポケットは長年使ってると、生地が伸びて口が開き気味になります。釦止めすることでポケットの型崩れを防ぐことができます。
型崩れ防止には、釦をつけずにポケット自体縫い付ける方法もあります。(開かないポケット)
③ タック
タックの有無を選択できます。
- タックなし
- 1タック
- 2タック



タイトなデザインで腰回りをスッキリ見せたいなら「ノータック」がおすすめです。
タックがあるとヒップまわりに余裕がでます。
太ったおじさん向けスタイルのイメージもありますが、近年の海外スナップをみるとタック付きパンツをおしゃれに着こなすイタリア人が増えています。
デザインのアクセントとしてタックも1つの選択肢です。
腰回りをスッキリみせたいなら「タックなし」。ルーズめに着こなすなら、「タックあり」です。
【オーダースーツ】採寸

採寸は店員さんの指示に従います。
この時点でスーツのサイズ感に注文があれば、店員さんに伝えます。
持参したスーツがあれば、そちらを試着しつつ相談するとスムーズです。
鏡を見ながら細かく伝えます。
以下にサイジングでポイントとなる部分を紹介します。
スーツ全体のサイズ感
少し前はタイトなスーツ全盛の時代でしたが、今はゆとりあるシルエットにまた戻ってきています。
体を鍛えてる方からすれば、逆三角ボディを強調したいところですが、ピチピチは禁物です。
パリの敏腕テーラーさんの話では、体とスーツの間に空気の層が1つ入るほどのゆとりが理想だそうです。
体が前後左右に動いた際にできる自然なシワがエレガントです。
見た目のカッコよさよりも、適度なサイズ感で着心地のよいスーツをオーダーしましょう。
袖丈の長さ
ジャケットの袖丈の長さを決める際に、手持ちのワイシャツと合わせることで適切な長さに仕立てることができます。

写真のようにジャケットの袖からワイシャツの袖が数センチ出すとカッコいいです。
これがはみ出しすぎていたり、逆に見えなかったりすると、カッコ悪いです。
袖丈の長さはワイシャツの袖丈とバランスを取りましょう。
パンツの裾幅と長さ
パンツの裾幅、裾の長さは足元の印象を変えます。
裾幅は一般的に20~22cm程度が標準的なサイズですが、近年はイタリアブランドの細身のパンツの影響で18cm程度にする方も増えています。
パンツの長さは裾幅が細い場合は短めとし、足元をスッキリ見せます。

裾幅が標準的な場合は、パンツの長さも少し長めとし 靴の甲に少し触れる程度、いわゆるワンクッションとします。

パンツの長さは長すぎると野暮ったい印象に、短すぎるとカジュアルな印象になります。
自分の体型に合う適度な裾幅、パンツの長さを見つけましょう。
【オーダースーツ】オプション

スーツは無料・有料併せて、様々なディティール変更のオプションが存在します。
ここでは代表的なオプション(検討すべきもの)を紹介します。
ボタン
スーツのボタンは生地に合わせて選択します。
無料の範囲で選べるボタンもありますが、ちょっとリッチに特別な素材を使った有料ボタンの選択も可能です。
- ナット釦(タグワ椰子という椰子の実の種を原料)
- 水牛釦(水牛の角を原料)
上記は有料オプションですが、スーツをカッコよく見せるためおすすめです。

裏地
スーツには裏地があることで表地の形態安定性を補い、型崩れを防ぐことができます。
裏地は表側の生地とのコーディネートになるため、表地と色合いが合うものを選択します。

裏地にも無料と有料なものがあります。
素材や柄も様々なので、カジュアルに着るスーツであれば、遊び心で選ぶのもありです。
本切羽
ジャケットの袖口の形状は通常「開き見せ(あきみせ)」です。
「開き見せ(あきみせ)」はジャケットの袖に閉じたボタンホール(穴かがり)とボタンが3組ないし、4組付いた袖ボタンの仕様を言います。また、ボタンホールがなく飾りボタンだけが縫い付けられた袖を言います。
有料ですが「本切羽(ほんせっぱ)」とすることで、袖口のボタンの留め外しが可能になります。
「本切羽(ほんせっぱ)」は袖にボタンホールと対になったボタンがあり、ボタンで袖を留めたり外したりできる仕様を言います。本開き(ほんあき)とも呼ばれます。
おすすめはボタン4つ重ね付けの本切羽です。(←私はいつもこれです)
イタリア人のスタイルをマネして、ボタンを一つだけ外して着るとカッコいいです。

ステッチ
有料になりますが、ラペルの部分にステッチをいれることができます。

ステッチは見た目のアクセントとなり、オシャレなワンポイントになります。
こちらは無地の生地におすすめです。
柄もの生地の場合は、ステッチを入れても目立たない場合があるのでご注意ください。
【オーダースーツ】会計と納期確認

最後にお会計です。
代金を支払い、あとは楽しみに待つだけです。
納期は1ヵ月程度をみます。
繁忙期はもう少し時間がかかるので、確実に欲しい日が決まってる場合は余裕を持って注文しましょう。
ビジネスシーンであれば、春夏、秋冬切り替え時の1ヵ月前にオーダーすると、シーズンインから着用できます。

スーツを着用する日が決まってる場合は、先に納期を確認してください。

まとめ
本日は「はじめてのオーダースーツ・当日編」でした。
当日は限られた時間の中で、効率的にオーダーを行いましょう。
私の経験上、生地選びはかなり迷います。
準備編でも記載したとおり、欲しい色・柄の種類を事前に決めて置き、ある程度絞り込んでおいた方が選びやすいです。
私は先日、地元のオーダー店で茶系のジャケット×無地のパンツ(色不問)をテーマに選びました。
生地選びだけで結構な時間を使ったので、当日のオーダー時間配分は重要です。
備えあれば憂いなし。準備は用意周到に。
次回は受取編をお送ります。
お楽しみに。
良かったら次回更新も見てください。
どんと晴れ♪

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